U 対象ならびに方法

1.対象
 対象はC型慢性肝炎患者ならびに肝硬変患者で、 GPTが3ケ月以上正常値の2倍以上の値 を示す者とし、 1995年6月1日より1996年3月31日までの間に参加施設を受診した患者の なかから、 入院、外来を問わず同意を得られた患者にDRD−119を投与した。この内、 6ケ月 間投与を継続し得たのは106例で、慢性肝炎62例、肝硬変44例であった
(表2) (表3)

2.投与方法
DRD−119は1日量を18gと36g投与の2群にわけ、それぞれ3分服投与した。両群の割り付 けは厳密に封筒法でおこなった。投与期間は、6ケ月とし、この間、投与前から4週間毎に肝機 能検査、performance scale 及びQOLの調査を実施し、これは投与終了後も6ケ月間継続 して最終判定とした。またDRD−119投与1ケ月前から、副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤 及び抗ウイルス剤などの注射剤あるいは経口剤は投与を中止した。但し投与開始前既に3ケ月 以上継続して投与していた一般的な肝庇護剤にかんしては、用量、用法を変えないことを条件 に継続可能とした。インタ−フェロンは投与中は勿論、投与前6ケ月以内に投与されていた者も 除外した。また20歳未満、原則として70歳以上の患者及び高度の肝硬変患者(肝性昏睡を伴 うような)も対象から除外した。

3.検査項目
 肝機能検査及びその他の一般検査は、投与前4週より実施し、 以後4週毎に実施し投与終 了後4週及び24週にも実施した
(表4)

(1)生化学検査
 生化学検査のうち、総ビリルビン、直接ビリルビン、GOT、GPT、Al−P、r−GTP、コリンエス テラ−ゼ、血清総蛋白、血清アルブミン、Fe、A/G比、総コレステロ−ル、膠質反応(TTT及び ZTT)、BUN及び尿酸を必須項目として4週毎に測定し、必須項目以外としてヘパプラスチンテ スト、プロトロンビン値、AFP、ICG−R−15、OKT−4、8も投与開始時と終了時に測定した。

(2)ウイルス学的検査
 HBs抗原、HCV抗体、HCV−RNA定量(プロ−ブ法)を実施し投与前後で追跡した。但しHB s抗原陽性例は今回の検討の対象からは除外した。

(3)血液一般検査及び尿検査
 白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、血小板数、白血球分画、尿(蛋白、糖、ウロビリノ−ゲ ン)を4週毎に測定した。
(4)自覚症状
 自覚症状アンケ−ト
(表5)により、患者のQOLの改善度を評価した。評価は次の4段階でおこ なった。
1:症状なし、2:軽度、3:中等度、4:高度。

(5)他覚所見
 肝腫、肝圧痛、肝硬度、ひ腫及び腹水について4週毎に記録した。

(6)一般状態
 一般状態(performance status)は4週毎にPS−0、PS−1,PS−2、PS−3、PS−4の 5段階で評価した
(表6)

(7)服用状況
 外来患者では来院時に問診し、服用状況を調査し次の如く記載した。
         1;言われたとうりに服用している、2;時々忘れる、3:半分以上残っている、4;殆ど服用し ていない。

(8)随伴症状
 DRD−119投与後に発現した好ましくない症状を随伴症状とし、本剤の影響が疑われる場 合を副作用とした。随伴症状が発現した場合、その症状、程度、発現日、経過を記載し、症状が 消えるまで追跡調査を行なうこととした。

  4.総合評価
 投与終了後、肝機能改善度、自他覚症状改善度、全般改善度、 概括安全度について、(1)著名改善、(2)改善、(3)不変、(4)悪化、(5)著名悪化、 (6)判定不能の評価をおこない有用度 の判定を行った。 評価にあたっては、 患者をA群:慢性肝炎でインタ−フェロン治療を行なわな かった群、B群: 慢性肝炎でインタ−フェロン治療を行なったが無効だった群、C群:肝硬変(クリ ニカルステ−ジ1)、 D群:肝硬変(クリニカルステ−ジ2、3)に分けて、それぞれの群間におい て、カイ2乗検定、 U検定及びt検定を行なって有意差の有無を検定した。 なお、肝硬変のクリニ カルステ−ジは 表7の基準によった
(表7)

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